アンティーク家具工房から小ばなし~vol.11

アンティークの家具や雑貨をあつかう工房で
話題となっている様々なことに対して
ちょっとだけお話します。

「剥離・再塗装って?」

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ダブルデイのアンティーク家具たちは
おおよそ6070年前に作られ、
使用されてきたものばかり。

アンティーク家具の経年劣化による
「風合い」や「味」の
オリジナルを生かしたまま
楽しんでほしいという思いで
傷やシミをありのままの姿を
ダブルデイでご覧いただけます。

なかには保存状態が良く
はるばる海外から入荷してすぐ
販売できる子もいたら
販売できない子もいたり。

そんな場合の修理方法のひとつとして
剥離・再塗装という方法があります。

今回は剥離・再塗装について
少しばかり小ばなしさせていただきます。

ダブルデイでは定番ブランドのG-Plan(ジープラン)
伸長式のダイニングテーブルを例にご説明。

これは大海原をわたり、遠路はるばる
イギリスからやってきたままの状態のテーブル。
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天板に多くの小傷やシミ、跡があるのが
ひと目でわかります。
その天板だけを剥離・再塗装してみましょう。

まずは剥離作業。
液体の剥離剤を万遍なく天板全体に塗り
もとの塗装を浮かし、剝がします。
そのあと、乾燥させてから
ひたすら、このマシンでサンディング(研磨)
おこないます。

えんえんと、、もくもくと、、
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単純のようですが、ところがどっこい。
腕が棒になるくらいハードで
削りすぎないよう注意するデリケートな作業。

そして再塗装。
サンディングした全体にオリジナルに近い色を付け
そのあと塗装して塗膜をはります。

くりかえし、、くりかえし、、
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温度、湿度などの気候の変動で
作業期間はまちまちですが
作業完了まで、おおよそ1台につき1週間ほど
時間がかかります。
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見た目はこんな感じに。
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比べるとこんな感じに。
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アンティークの独特な味や風合いは
全くなくなりますが、傷やシミがなく
とても綺麗に仕上がります。

テーブルだけでなく、サイドボ-ドや
コーヒーテーブルなどの天板でも可能です。
ご興味のある方はぜひとも。

ただし、剥離・再塗装の料金は別途かかり
家具の状態によって内容は異なります。

オリジナルと比べると色が変わるし
ムラやシミ(輪ジミなど)
完全になくなるわけではございませんので。

それではまた次回。

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