ダブルデイオリジナルのスリップウェアを作って頂いている陶工房を訪ねました。
スリップウェアとは、表面を化粧土で装飾した器です。
一般的には全体的にスリップが描かれた民芸調のものが主流ですが、
女性が使いやすく、シンプルながらもスリップの雰囲気がある器があれば良いなと思い
ダブルデイオリジナルのスリップウェアを作って頂きました。
工房に到着すると、奥様がスリップを描いているところでした。
チューブに入れた化粧土を手に持ち、ひとつひとつ線書きされています。
その後、飴色とターコイズグリーンの釉薬の入ったバケツに
器を高速スピードでとひとくぐりさせて釉薬をかけていきます。
うまくかけないと、釉薬が垂れたり、色がまだらになったり、
透明感が出なかったりするのですが、それは焼きあがるまでわかりません。
気合を入れ集中しておられ、窯場には緊張感が漂っていました。
最後に、乾燥させた生地を15~18時間、
1240度を越えないようにしながら焼いていきます。
季節や天候、湿度などによって焼き時間や温度を調整するのですが、
それは長年の経験による勘だけが頼りの作業となります。
また、窯の中でも場所によって焼き上がりが変わってくるので、
どこでどれを焼くか、計算しながら焼いていかれているとの事でした。
量産するのは難しく、商品化することも悩まれたそうですが、
そこにあえてチャレンジして頂いた職人魂を深く感じた訪問でした。