港町の本屋さん

神戸・元町商店街の老舗書店が先日閉店しました。 中学生のときに初めて立ち寄って以来、 元町方面に行く機会があるときは(年に数回程度ですが)、 ここにフラリと立ち寄って時間を過ごすのが 楽しみの一つになっていました。 いかにも神戸らしい「海」や「船」関連の圧倒的な品揃えのほか、 あちこちで店員さんとお客さんが長い時間談笑しているとか、 児童書のところで本を見ている子供たちが妙に多いとか、 サイン色紙が何枚も貼り出してあるとか、 何か独特の雰囲気がある、穏やかで居心地のよい書店でした。 地元の方のように頻繁に利用していたわけではなく、 店員の方と親しくしていたわけでもありませんが、 そんな私でも、なぜか「ここにはとてもお世話になった」感があります。 「時代の流れ」で片付けてしまうにはあまりに惜しいですが 新聞で特集の連載記事が掲載されるなど 大勢の人に惜しまれながらの閉店となったのが せめてもの救いだったかもしれません。 閉店が迫った先月下旬、この場所では経験したことのない大混雑のなか、 神戸本と船関連本を購入しました。 ブックカバーをコレクションする趣味はありませんが これと栞は大事に置いておこうと思います。