日曜日の珈琲

  子供の頃、祖母は京都の福知山駅前で喫茶店を営んでいました。 着物姿でカウンターに立ち、お婆ちゃんになっても、 みんながもう休んだらと言っても、 毎日毎日、朝早くからお店に立ってお客様を迎えていました。  先日、両親が私の家に遊びに来たので、コーヒーを淹れました。 母はケメックスに興味深々。 「何これ~、実験道具みたいね」 そう、これはアメリカでドイツ人の化学者が三角フラスコとロウトから 70年前に考案したコーヒーメーカー。 ガラス・木・皮紐から成るデザインは、シンプルながらも優しく、 簡単にコーヒーを淹れることができる優れものです。 巷では、今コーヒーのサードウェーブがきているようで、 豆の生産方法から、流通、焙煎方法にまでこだわり、 美味しいコーヒーを淹れる個人のお店が増えているのだとか。 そんなプロにも絶大な支持を得ているのが、HARIOのV60シリーズです。   「挽き立て、淹れ立てのコーヒーはほんまに美味しいわぁ。器も素敵で、幸せ~」 こんな一言が聞きたくて、みんなを笑顔にする喜びで 祖母はお店に立っていたのかな、とふと思った日曜日の午後でした。