「古いもの」が好きです。
かれこれ10数年前、
ニュージーランドに留学していた頃ホームステイ先の家は
イギリス様式の一般的な戸建をリノベーションしたお家でした。
古いレンガの壁や味わいのある扉や窓、ガレージとして使われている納屋。
ただ年月が経って古びただけではなく、
そこに住まう人がそれぞれの生活スタイルや好みに合わせ手を加え、
修繕しながら大事に住み継いできた家は1つとして同じものがありません。
そんな現地の人々の、家や身近なものに対しての価値観や文化に触れ、
いつしか「古いもの」に興味を持つようになりました。
スクラップアンドビルドが一般的になっている
今の日本の「住まい」のあり方よりは、
古くても魅力ある家を自分達の生活に合わせ再生させる
「リノベーション」に魅力を感じるのです。
今住んでいる家も、築40年の古家をリノベーションしたもの。
もちろん、あの時見ていたニュージーランドの家とは、
そもそも素材や形が大きく違うけど、古くても魅力あるものを残しながら
手を加えるという作業は楽しいものでした。
例えばこれ、新築当時は風呂場の扉だったもの。
ひと目見た時から、「これは残したい!」と思ったものです。
当時のままでは高さが低く使い勝手が悪いため、上下に木枠を足し、
塗装してリビングの扉に再利用。
古い味は残しつつ新鮮なものになりました。
この扉が引越したばかりの家でも、どこか懐かしい気持ちにさせてくれる。
懐かしさ・・・それも「古いもの」と暮らす魅力のひとつかも知れません。
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