アンティークの家具や雑貨をあつかう工房で
話題となっているさまざまなことに対し
ちょっとだけお話します。
「箱物の初診」
収納するものによって
種類分けされる箱物家具。
お皿やグラスなどの食器を片付ける
「サイドボード・カップボード」
衣類をたたんで入れる
「チェスト・ワードローブ」
本や書物、小物やコレクションを並べる
「ブックケース・キャビネット」
お化粧したり、お手紙書いたり
「ドレッサー・ビューロー」
などなど、アンティーク家具の箱物を分けたら
ザっとこんな感じでしょうか。
海外からコンテナに積まれて
遠路はるばるやってくるアンティーク家具の箱物は、
長旅に疲れ、調子が悪い子も中には、います。
そんな子たちを初めに診断してあげるのも
工房のお仕事。
今回は、お家でもできるチェックポイントを紹介します。
箱物のいろいろなポイントを集約したこのサイドボード。
今日は、この子で解説いたします。
![](/contents/slp/wpist/wp-content/uploads/migration/message/wp-content/uploads/2023/04/画像1-300x297.jpg)
まずは下開き扉。
アンティーク家具の下開き扉は、
たいていがこのスライドする金具。
ストッパーがないため、下への衝撃に弱く、
扉側に付いているネジが取れがちです。
![](/contents/slp/wpist/wp-content/uploads/migration/message/wp-content/uploads/2023/04/画像2-300x300.jpg)
そんな時は少し大きめのネジで付けなおすか、
もとのネジ穴に接着剤を流しこみ、
竹串などを入れて、穴を収縮させて
ネジを付けなおしてあげましょう。
しっかり、かっちり付けなおすことができます。
![](/contents/slp/wpist/wp-content/uploads/migration/message/wp-content/uploads/2023/04/画像3-300x300.jpg)
つぎに引き出し。
大小さまざまな引き出しがありますが、
側面が擦れて開閉しにくいことが、ありがち。
![](/contents/slp/wpist/wp-content/uploads/migration/message/wp-content/uploads/2023/04/画像4-1-300x297.jpg)
引き出しの側面をよく見ると、
擦れた箇所が摩擦でテカっていたり
変色したりしています。
この子は、3段とも白く変色しております。
![](/contents/slp/wpist/wp-content/uploads/migration/message/wp-content/uploads/2023/04/画像5-1-300x296.jpg)
![](/contents/slp/wpist/wp-content/uploads/migration/message/wp-content/uploads/2023/04/画像6-300x297.jpg)
そんな時はテカっていたり
変色したりしている箇所を
サンドペーパーで少しずつ番手を変えて
削ってあげましょう。
仕上げにシリコンスプレーなどを
吹きかけるとよりスムーズに。
ストレス無く開閉できるようになります。
そして横開き扉。
たいていの横開き扉には、
鍵やキャッチ(留め具)が付いていますが、
この子の場合は磁石型のキャッチ。
カチッとしっかり止まらなくなってることがしばしば。
そんな時はキャッチを前後に動かして
付けなおしてあげましょう。
磁力が強すぎて、
しっかり閉まりすぎることがあるので
位置を調整しながら付けなおすのがコツ。
![](/contents/slp/wpist/wp-content/uploads/migration/message/wp-content/uploads/2023/04/画像7-300x300.jpg)
![](/contents/slp/wpist/wp-content/uploads/migration/message/wp-content/uploads/2023/04/画像8-300x296.jpg)
最後にスライド扉。
アンティーク家具のスライド扉は、
たいていが木かガラス。
レールの形状や材質にもよりますが、
ほとんどが取り外し可能です。
上下のどこかが擦れて
スライドしにくくなることもちらほら。
この子のように木製の天板と、
底面を削ったレールの場合は、
引き出しと同じように
擦れている箇所をサンドペーパーで、
少しずつ番手を変えて削ってあげましょう。
仕上げにシリコンスプレーなどを
吹きかけるとよりスムーズに。
ストレス無く開閉できるようになります。
![](/contents/slp/wpist/wp-content/uploads/migration/message/wp-content/uploads/2023/04/画像9-300x300.jpg)
![](/contents/slp/wpist/wp-content/uploads/migration/message/wp-content/uploads/2023/04/画像10-300x298.jpg)
これをもとにダブルデイの工房では、
初診に、このすべての内容を確認してから
全体のメンテナンスに取りかかります。
お家のあの子もこの子も、
一度診断してあげてください。
それではまた次回。
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